6月6日に開催された、「CSS Nite新潟版Vol.4」 に参加してきました。
http://cssnite.jp/niigata/vol04/
いろいろと学べる事が多い会でしたので、まとめを。
初参加ですが、思ったよりも大きな会場で、なおかつ人もたくさん集まっていて新潟って、Webをやっている人たち、いっぱいいるんだなぁという印象でした。
丸山純一郎さんのセッションの中で(みんなの共通認識として)言われていましたが
「お客さんが何のためにホームページをつくるのか?それは売上を上げるためですよね」
ってことと同じように、CSS Niteに集まった人たちも、やっぱり何のためにこういう会に参加するのか?というと最終的には自分たちの売上を上げるためなのだと思います。
Webをやって飯をくっていくために・・というか。。
だから、よりよいものを作るため、よりよい仕事をするために知識を深め、技術を磨いており、そのために勉強会などに参加しているわけです。
そう考えた時に、
鷹野雅弘さんのセッション「Illustrator+Photoshop最新テクニック」と松田直樹さんのセッション「これからのWebサイト設計〜CSSフレームワークでつくるマルチデバイス対応サイト」はWebデザインをしていくなかで、とても実のある内容でした。お二人のセッションから、Web制作のなかで「作業」をどうやって軽減していくか?いつもの作業を「変数化・関数化・自動化」していくことで製作者の作業をガサッと減らす方法をデザインとコーディングの部分で学ばせていいただけました。
なぜ作業を軽減するのか?については、講師の皆さんが言葉は違うけど触れておられたように、「作業を軽減して、その分ちゃんと考える時間を作りましょう。」ってことですよね。
普段一人で仕事することが多いので、つい、いつもの慣れた方法に落ち着いてしまうことが多いのですが、毎回ではなくても、ちょっと余裕のあるときに、学習コストをかけてでも、新しい環境や新しい機能、Tipsを取り入れることで、その後の作業が格段に楽になることがありますが、そういうことのキッカケとモチベーションをいただけました。
つくったサイトが、ちゃんとお客さんのお役に立てるように、設計にアタマをつかう時間の確保していかねばなりません。
また、つくるだけでなく、つくったものをどうやって運用していくか?
小杉聖さんのセッション「成果を重視したウェブ活用の基礎体力がつく資格・ウェブ解析士 〜テレビショッピング的な5分間〜」で、小杉さんが言われていたように、アクセス解析の数値を、Webの体温や血圧のように見る。って言葉たとても印象的で、単純に訪問者・閲覧数が増えたねとか減ったねっていう話ではなく、、設計段階で目的がしっかりしたサイトをつくるからこそ、それがちゃんと活かされているかを、測るための数値として見ることができるんですよね。
Webで良い仕事をするためには、作ることが目的ではなく、設計と運用が大事になってくるし、そこをちゃんとやらないとこれからは「おまんま食い上げ」ですよ。という中で、地方でWebをやっていくヒントとなったのが丸山純一郎さんのセッション「Uターンして実感する地域格差、Web事業をどう展開していくか?」でした。
いきなりお客様に難しい事を言っても話が噛み合わない。だからこそ設計→制作という流れではなく、あえて、まずは制作。そしてつくって動かしたものをちゃんと検証して、それを元に改善していくなかで「設計」していく。
「設計→制作」ではなく、あえて「制作→設計」という流れをつくる。
というのは、実際に普段の仕事の中でとても共感出来る内容でした。
田舎での仕事は、Webについて(というかIT全般について)詳しくないお客様がほとんどですから、いくら技術がありますという話をしても、お客様にはピンと来ない。
そういうときに活きてくるのは、やっぱり「信頼」だと思うんですよね。
我々はWebの知識や技術は持っている。でもそれを100%活かせるシーンてなかなかないのですが、お客様から「信頼」をいただけて、「お前がやるなら全部まかせるよ」と言ってもらえて仕事ができたら、大変だしプレッシャーもあるけど、ただ、自分の知識や、また周りの人の協力も全部つかって全力で仕事できるわけで、一番幸せで楽しい仕事なんじゃないかと思うのです。
そういうために、まずは「制作」って事だと思ったのですが、この制作の時にはやっぱり「デザイン」が実際問題として大事になってくると思います。
「制作」において、お客さんにいくらWebマーケティングや顧客動線の話、ましてやCSSやらJavascriptの話をしても通じませんから、実際には「ぱっと見」の「おぉ!」って感激が大事になってきてしまうんですね。
本来のデザインが持つ目的とずれた話になりますが、お客様に提案していく中での現実問題として、やっぱり「制作→設計」の流れの中で、お客様にまずはつくってみましょう。という言わせるためのポイントとして「見た目がかっこいい!うちのサイトこんなにすごいのになるの!」という感動があるかどうか?は、やっぱり現実問題として、最初の提案が通りやすいかどうか?に大きく関わってくるってのはあると感じています。
原一浩さんのセッション「Webデザイントレンド:キャプチャで振り返る2014-2015年の潮流」は、その資料の膨大さに度肝を抜かれたというか、なんかすげーって圧倒されながら見てたのですが、カッコ良い・キレイなサイトには、一つ一つのパーツにやっぱり時代とかお客様の環境の変化の中で、ちゃんとした意味があって、それを適切につかうこと。松田さんのセッションで醤油差しの話がでてきましたが、機能性と見た目の美しさってのはやっぱり同じ方向を向いているんだな。と感じさせられました。
あと、デザイントレンドを追っていくことで、世界中で試されているABテストの結果を手に入れることができる。ってのは、一朝一夕でできることではないけど、とても腑に落ちる表現でした。
そして、早速活かされている人がいてとてもためになりました。^^
http://dtp.jdash.info/archives/Hamburger_Menu_Test_2014
こういう風に他の方が復習してくれるのって、とても勉強になりますので、ネットっていいなって思います。
同じくCSS Niteに参加されていて、懇親会でお話させていただいた方が
http://mikubell.tumblr.com/post/121096042197/css-nite-2
という記事を書かれていますが、まさにその通りで、また逆に言うと、エンジニアもこれからは「デザイン」の領域まで入り込んでいかないとだめですよ。ってことだと思うのですが、やっぱり「全体」が見渡せて制作できて、デザインもコーディングもプログラミングも全部わかる人がいて、そこからパーツに落とし込めるか?ってことが
ないと、ちゃんとした成果のでるWebに辿りつけないのかな。。そういうところを目指さないと何も残らないなと強く思います。
エンジニアは、デザインの領域(とくに見た目よりも顧客の動線や感じ方などロジカルな部分)。
デザイナーは逆にエンジニアの領域に踏み込み、よりロジカルで「説明できる」・・・のは当たり前で、さらに一歩上を行って、ロジカルでなおかつ感動というかこころを動かすデザインをつくっていく必要があると感じました。
・・・
こういう会に参加させてもらう意義は、新しい知識や技術を手に入れるということはもちろんですが、すでに(明確にでも、潜在的にでも)わかっていることでもしっかり再確認できて、その上で、よしやるぞっていうモチベーションを上げていける。って事が大きいと思います。
いろいろな方と出会えて、お話ができて、そういう意味ではとても有意義な会でした。